2016/02/20

demise

カンテラの灯り 曇った
くらんくらんと、音を立て
枯れた 野放しフラッター
完成前のオブジェクト

アンテナは折れてしまって
ふらんふらんと揺れたまま
「何でなんだ」ばかり積もった
操縦桿 錆び付いて 失態

欠片の轍を追った
泡沫の闇の下
カメラの中に映った
三千回のアスペクト

勝手な言葉のクラッカー
つらつらと束ねては
去っていったあなたの声を
搔き消してしまえばなんてさ

ふらりふらり眩む 憂いを帯びて
透明なままの僕だ

あの夜が明けるまで
あなたを探した
消えそうで確かな鼓動が
続いていく

ずっと信じていたんだ
謂れの無い言葉も
忘れてしまった思い出を
搔き集めながら

月明かりの下で
迷い続けていた
何一つ無くさずに
空っぽのまま

ゆらりゆらり揺れる 緋色の花は
この街の回路を断ち切るように
ふらりふらり眩む憂いを帯びた
透明なままの僕を笑うのだろう

あの夜が明けるまで
あなたを探した
消えそうで確かな光が
見えた気がしたよ
この夜が明ける頃
全てを許せるのかなあ
いつかまたこの場所で
あなたに会えたなら

2015/08/08

神様の飼育箱

生まれた世界の歪さを
知りながら「地球は丸い」なんてよくもまあ
右も左も見渡せば
顔のない人の群ればかり
ああもう狂ってしまいそう

生まれた世界の醜さを
知りながら「地球は青い」なんてよくもまあ
傾きかけた灯台の
薄明かり一つだけが頼りだった

今日もまた使い捨ての神頼みが
太り過ぎた焼却炉の餌になっていく

手の中で消えてしまった
あなたまでは届かなかった
夕陽に染まった午後6時の
見慣れた違和感が

針の折れた時計塔に
繋がれてはまた逃げ出して
繰り返しながら生きていくんだよ
ここは神様の飼育箱

生まれた世界の詰屈さを
知りながら「地球は広い」なんてよくもまあ
あれやこれやと手にしては
くだらない見栄の張り合いに溺れそう

少しずつ剥がれ落ちた化けの皮が
痩せ細った頭ん中を壊していく

掌で溶けてしまった
彼方までは届かなかった
触らぬ神には祟りなしと
知らん振りも慣れた事

針の折れた時計塔に
縛られてはまた逆らって
繰り返したのは何度目だろう
明日が音も無く崩れていく


手の中で消えてしまった
あなたまでは届かなかった
夕陽に染まった午後6時の
見慣れた違和感は

自尊心すらも握り潰して
それでもまだ足りなくなって
狂っていくのをただ観ている
ここは神様の飼育箱

雑草。

人間の都合で散々痛め付けてきた自然に、じわじわ反撃されているのを漸く肌で感じるようになってきた。クソ暑い。


お久しぶりです。
ふうらいぼです。


8月2日、ロックインジャパンフェスティバルに行ってきました。
最高のアーティストさんたちの、最高の演奏。これ以上のものはない。
フェスのステージ上から見る景色は、一体どんなものなのだろう。きっと僕の想像を遥かに超える恐怖と幸福が入り混じった、見た事もない景色なんだろうな。いつか立ってみたい。
そんな事を考えながら、会場を後にしました。また来年も行きたい。



歌詞というものは解釈の仕方によって何通りも意味を持つ。勿論、書き手の意図した意味が本義なのだけれど、そこに辿り着かずとも、僕らは自分の置かれた環境や心情をその歌詞とリンクさせて、解釈をして、納得して、共感したりする。
これは音楽の素晴らしいところで、まさに醍醐味だと思う。少なくとも僕は、そういう風な聴き方をしたいしして欲しい。音楽の前ではある程度の事は自由であって欲しい。

また、書きます。
それでは。

2015/07/11

in secret(訂正)

存在だって、もういっそ、夢の儘で消えてしまえたら
狂った様に平凡な日を知らないままで終われるでしょう?
鈍才去って、そうきっと、夢の痕は消えてしまうから
穿った様で正常な眼を凝らしては泣いているのが好きなだけ



存在だって、もういっそ、群れの中で吼えていられたら
腐った様な感情も皆知らないままで隠せるでしょう?
金輪際は、そうきっと、夢の後も消えてしまうから
解ったような表情も飽きる程に作って来たんだよ



笑えないから笑い合ってみたり
解らないから寄り添ってみたり



本当と嘘がわずか数センチを埋められないままで
いつまでも繋いだ手を忘れられないでいる
荘厳な音を掻き鳴らしながら叫ぶこの声が
いつの日か君の元へと届く事を願って
今を終える



存在なんて、もういっそ、夢の中で生きていけるなら
狂った今日も平凡な明日も全て消えてなくなるでしょう?
曖昧だった後悔が、いつか君を潰すものならば
笑った様な表情で全部忘れた振りをするからさ  ああ



止めどない雨と鳴り止まない残響
裸足で駆けてく君の残像
「生きていたい」と言えなかった君が
生きていた世界で生きる僕だ



本当と嘘がわずか数センチを埋められないままで
いつまでも繋いだ手を忘れられないでいる
荘厳な音を掻き鳴らしながら叫ぶこの声が
いつの日か君の元へと届くはずがなくても



それでもいい、生きていたい、それだけが確かで
いつまでも君がいた事忘れられないように
今日を終える


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音に言葉を乗せるという行為(その逆かもしれない)が、なぜ生まれたのかを常に考える。


だから、体温のある歌声を聴いて欲しいと思う。
どうしても、ボーカロイドの歌声に冷たさを感じてしまう。

精進せねば。

2015/06/19

ライブ。

ライブしたい。

ふうらいぼです。

ここ最近は雨天が多く、夏が目の前まで来ている事を実感する日々だ。
僕は雨が死ぬほど嫌いで、更には暑さも死ぬほど嫌いなので、ここから秋までは毎年地獄だ。
そうは言っても、夏の祭りや花火はやっぱり良いもので、夏の夜なんてのはもう最高だ。かの有名な枕草子にも記述があるくらい、夏と言えば夜に決まっている。
今年も夏の風物詩とも言えるあの切なくなる時間帯を、大いに楽しもうと思う。

そして僕はとりあえず、夏の祭りの一つ、ROCK IN JAPANに参戦して来ます。

皆さんも、素敵な夏を。

それでは、また。


関係ないですが数年前にライブをした時の写真です。
僕はこんな感じです。よろしく。


2015/06/17

in secret

「存在だって、もういっそ、夢の儘で消えてしまえたら
狂った様に平凡な日を知らないままで終われるでしょう?」
「鈍才去って、そうきっと、夢の痕は消えてしまうから
穿った様で正常な眼を凝らしては泣いているのが好きなだけ」



「存在だって、もういっそ、群れの中で吼えていられたら
腐った様な感情も皆知らないままで隠せるでしょう?」
「金輪際は、そうきっと、夢の後も消えてしまうから
解ったような表情も飽きる程に作って来たんだよ」



笑えないから笑い合ってみたり
解らないから寄り添ってみたり



本当と嘘がわずか数センチを埋められないままで
いつまでも繋いだ手を忘れられないでいる
荘厳な音を掻き鳴らしながら叫ぶこの声が
いつの日か君の元へと届く事を願って
今を終える



「存在なんて、もういっそ、夢の中で生きていけるなら
狂った今日も平凡な明日も全て消えてなくなるでしょう?」
曖昧だった後悔、が、いつか君を潰すものならば
笑った様な表情で全部忘れた振りをするからさ  ああ



止めどない雨と鳴り止まない残響
裸足で駆けてく君の残像
「生きていたい」と言えなかった君が
生きていた世界で生きる僕だ



本当と嘘がわずか数センチを埋められないままで
いつまでも繋いだ手を忘れられないでいる
荘厳な音を掻き鳴らしながら叫ぶこの声が
いつの日か君の元へと届くはずがなくても



それでもいい、生きていたいと叫ぶこの心が
いつまでも君がいた事忘れられないように
今日を終える